きみのまだ知らない『ルーの丘』に、お兄さんの“アニ”とその小さな弟の“むちむちおとーと”は住んでいる。
 「ルーの丘」はなだらかで柔らかい緑の丘だ。
 近くにはとても澄んだ小さな川が流れていて、“モーシーおばあちゃん”の自慢の庭がある。庭には小川から引いてきたお池があって、そこにはがちょうの“パタポン”がいる。“むちむち”とはとっても仲良し。

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朝は、まず猫に挨拶する。誇り高き雌猫だ。
機嫌が悪ければ、ひっかかれる。仕方ない。




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 “むちむち”の4月は朝一番早起きのパン屋さんがポストに入れていってくれたほかほかの長いパンを取りに行くことから始まる。あったかくっていーいにおい。ちょっとつまみ食いしてしまうこともある。


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 それから“あに”のお部屋へ“あに”を起こしに行く。“あに”は朝起きるのがめちゃくちゃ苦手だ。“あに”のボデーの上でけってとんでとんで やっと起きる。
 “あに”は起きたらオムレツを焼いてくれる。トマトの入ったやつだ。


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ふんわとろりのほっかほか。すんごくうまい。
 そんで長いパンをちぎったのにバタとはちみつをこねくりまぜたのをつけて・・・・・あ?はちみつがなくなっている・・。かなしい。
“あに”はとってもシンプルでカッコイイ自転車に乗ってダイガッコウに行く。行きは海沿いのガッコウまでびょーーーーーーーーっと下り坂でとっても気持ちが良いのだ。途中で“むーちゃん”の卵黄色のカブリオレに抜かれる。“むーちゃん”は“あに”の一番の友だちだ。からだがでっかくていい奴だ。


続く〜。